1月17日
- 2010/01/17(Sun) -
あの日 

死神が かたわらを 走りぬけた

数年は 思い返すのも 恐ろしかった

できるだけ 遠ざかりたかった



あれから 15年 

生きている わたしも わたしの家族も

失いかけた命の愛しさ  

与えられた大切な時間  



生と死を分けたのは いくつかの偶然

二階に居たか  家具の倒れた順序やその位置は  一本の柱が持ちこたえたか否か 火の手は風上か風下か

わずかな違いで 死神にさらわれた人たち

忘れることはできない 

忘れてはいけない と  

毎年の報道に 犠牲者の名を読み 数行分だけその人を知り 遺族の痛みに 涙する



けれど

わたしは

泣きながら その底で 生を かみしめている

涙あふれさせながら 助かった幸運を握りしめる

同情の言葉は差し出しても 幸運を譲ることは決してない

泣いて 癒され 1月17日を 後にする

わたしの涙は 自分のため  


そのことを 嫌悪したり苦悩しているわけでは ない

生き残ったことを 後ろめたく感じているのでも ない

ただ 心にうまく片付かぬものがある という事実 

亡くなった人たちの分まで・・・ という言葉は 今のわたしにとっては 耳障りよく整えられた既成品

既成品で 今日を納めるのは なお鎮魂から遠ざかる




片付かぬ心を 片付かぬまま抱いて 前へ進む

15年目 1月17日 















この記事のURL | あの日 | ▲ top
| メイン |