1月17日
- 2008/01/17(Thu) -
   
  ルミナリエ点灯が カウントダウンのスタート
  クリスマス 正月  正確に減り続け
  
  1月17日 カウント ゼロ
 
  「万が一」 は こんなにも簡単に起きてしまうのだ と
  火の粉舞う夜空の下 両手に幼子の手を握り 立っていた私

  その前を 毛布一枚抱きしめて 通りすぎた人
  互いに 掛け合う言葉もなく 行くあても 立ち止まる必要もなく

  二度と会わぬだろう 名前も知らぬ  あの人とわたしが 
  今 体内で 同じ カウントダウンを 刻む

   
 
  地震 戦争 病 事故 台風  
  おそらく  
  人 みな それぞれのカウンターを抱え
  外からは見えない 秒針をみつめ
  外からは聞こえない 音に震え
  すれ違い 
  出会い
  あいさつを 交わしている
  世界中で
  

  
  カウントゼロ

  こうべをたれ
  あるいは 天をあおぎ
  祈る

  また 秘めて 歩き出す


      
   

  1995年1月18日 震災翌日の神戸
  
  一月の早朝だというのに あたり一面 暖かだった
  
  焼け跡からは まだ煙とも湯気ともつかぬものが立ちのぼり

  一昨日まで暮らしがあったとは想像もできない 黒々とした家々の残骸

  炎は通りをなめつくし 一夜をかけて なにもかにもを 炭に変えた

  誰かが言った

  「ここまで焼けると いっそ 笑うしかないな」
  
  あの時 わたしは笑った  近所の人たちも笑った

  そこにいたのは 家を焼失した人ばかりで 

  でも 誰一人失うことはなかったから だから 笑った

  泣き伏しているひまはない  生き残れ 

  怒り 恐怖 あきらめ 互いへの励まし 言葉にならない思いで 笑った 

  
  知らなかった
  6434人 の命が 奪われたこと




  あれから 13年 

  私は 生きています だから

  
  今日は 黙祷


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